DWH・BI関連のアプライアンス的な製品

各社からDWH・BI関連のアプライアンス的な製品が続々とリリースされていますので整理しておきます。

■Neteeza
8月上旬に「Neteeza TwinFin」を発表。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0908/07/news081.html

データウェアハウス(DWH)アプライアンスを提供する米Netezzaの日本法人は8月6日、IBMブレードサーバにNetezzaのソフトウェアを組み合わせて処理速度を高めたアプライアンス新製品「Netezza TwinFin」を発表した。

Netezzaは、ここにきてOracle、Teradataがデータウェアハウスアプライアンス製品を次々と投入する中、2003年に既に製品化して出荷を開始していた自社を先駆者であるとしてアピールする。


9月上旬に「Neteeza TwinFin」のスペックを発表。
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/09/09/067/

・ラックマウント型エントリレベル … 開発/検証または部門用DWH、7U、2.5TB
・ラック型大容量アプライアンスディザスタリカバリ/バックアップ用DWH、1 - 20ラック構成、1ラックあたり62TB、最大容量20PB
・ラック型超高速システム … リアルタイム分析/オペレーショナルBI用、オンメモリ処理とディスクストリーミング処理を共存、1/4 - 10ラック構成、最大容量1.2PB

IBM、Teradata、Oracleと比較すると割安と考えられる Netteeza。TwinFin の発表後、競合他社も続々とアプライアンス的な製品をぶつけてきます。


ニュースリリース記事
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/08/07/009/?rt=na
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090806/335275/
http://www.atmarkit.co.jp/news/200908/06/netezza.html
http://www.nikkeibp.co.jp/it/article/NEWS/20090909/336910/


Oracle
9月中旬に「Exadata Database Machine Version 2」を発表。
http://www.publickey.jp/blog/09/oraclesunoltpdwhxeon5500flashinfiniband.html

米オラクルは、同社とサン・マイクロシステムズの製品を統合した最初の製品、「Oracle Exadata Database Machine Version 2」(以下Exadata V2)を発表しました。

Exadata V2を構成する主なコンポーネントは、データベースサーバとしてインテルXeon 5500プロセッサを搭載したサン・マイクロシステムズのSun Fire X4170。ストレージサーバとして、FlashFireモジュールを搭載したSun Fire X4275、そしてInfiniBand Switchです。

Exadata1はIBMのハードウェアでしたが、Sunを買収したのでExadata2ではそちらに変更したようです。OLTPとDWHの双方に対応できる製品ということで、驚異的です。


ニュースリリース記事
http://www.atmarkit.co.jp/news/200909/16/oracle.html
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0909/16/news027.html


IBM
9月下旬に「IBM Smart Analytics System V1.0」を発表。
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/10/01/015/index.html

●分析用ソフトウェア(オプション)
・Congnos 8 Business Intelligence
・InfoSphere Warehouse Cubing Services
・InfoSphere Warehouse Text Analytics & Data Mining
●DWH用ソフトウェア
・InfoSphere Warehouse
・InfoSphere Warehouse Advanced Workload Management
・Tivoli System Automation
●ハードウェアとOS
IBM Power 550
IBM System Storage DS5300
AIX 6.1

同製品はハードディスクの容量に応じて、XSからXLまでの6つのクラスが用意されている。ディスクの容量は小さいほうから、4TB、12TB、25TB、50TB、100TB、200TB。価格は、ハードウェア・ソフトウェアに、基本導入、性能チューニング、高可用設計、総合テスト、初年度の保守サービスを含めて、2億3,000万円からとなっている。

ディスク容量4Tで、ユーザーデータ2T相当のようです。2Tで2億3000万円〜!高級品ですね。


ニュースリリース記事
http://enterprise.watch.impress.co.jp/docs/news/20090930_318362.html
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0909/30/news089.html
−技術解説記事
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0910/05/news001.html
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/10/13/ibm_bi/index.html
−関連:「DB2 pureScale」
http://japan.internet.com/busnews/20091013/11.html
−関連:中小企業向けBI製品「IBM Cognos Express V9.0」
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0910/14/news100.html
−関連:SPSSを買収
http://www.computerworld.jp/topics/info-util/159229.html
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0907/29/news079.html


■Teradata
9月上旬に「Teradata Data Mart Edition」を発表。
http://www.rbbtoday.com/news/20090908/62271.html

従来Teradataでは、ソフトウェアとハードウェアを一体化して販売していたが、「Data Mart Edition」は初のソフトウェア単体製品となる。

Data Mart Editionは金融、流通、通信、製造業などを中心に販売し、DVDメディアでの提供となる。コアライセンスで提供され、CPU1コア当たりの価格は360万円(税別)。最大4コアまでサポートし、Microsoft Windows Server 2003 64bit版か、Novell SUSE Linux Enterprise Server 9または10の64bit版で利用可能。

ソフトウェア単体製品として小規模用エディションを販売。360万円/1CPUコア、ということで商用RDBMSの上位版くらいでしょうか。コアあたりの課金なのでマルチコアでは高額になります。


10月上旬に「Teradata Accelerate」を発表。
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/10/01/057/

日本テラデータは、データウェアハウス(DWH)構築を短期間に行うために、Teradata のハードウェアとデータベースソフトウェア、各種サービスを組み合わせたパッケージ「Teradata Accelerate(テラデータ・アクセラレート)」を10月1日より販売すると発表した。

価格は、Teradata データマート・アプライアンス 551を使った場合、「Accelerate for Platform」は2,450万円(税別)から、「Accelerate for Load and Go」は 2,890万円(税別)からとなっている。

アプライアンス的なソリューションです。内容は良く分かりませんが2000万円台〜、のようです。


10月下旬に「Teradata Extreme Performance Appliance 4555」を発表
http://enterprise.watch.impress.co.jp/docs/news/20091020_322896.html

300GBのエンタープライズSSDを搭載可能。ユーザーデータ容量はキャビネットあたり9TB、最大で24TBまでスケールする。OSにはSUSE Linux、CPUにはクアッドコアXeonを採用した。
また最新のTeradata 13.0を搭載し、ストレージ仮想化技術「Teradata Virtual Storage」に対応する。SSD/HDDの混在が可能で、アクセス頻度の高いデータ「Hot Data」をSSDに、頻度の低いデータ「Cold Data」をHDDに格納するなど運用効率の向上も可能となっている。

SSD対応の最新製品です。なんだか凄そうです。


−関連:TeradataカンファレンスでのCMOダリル・マクドナルド氏の発言記事
http://www.computerworld.jp/topics/info-util/165449.html


Sybase
11月上旬に「Sybase Analytic Appliance」を発表。
http://japan.cnet.com/release/story/0,3800075553,10441026,00.htm

今回、国内では初めての提供開始となる「Sybase Analytic Appliance」には、「Sybase IQ 15.1」のほか、ハードウェアとしてコストパフォーマンスに優れた「IBM Power SystemsTM」を採用、またBIアプリケーションとして定評のある「MicroStrategy 9 スターターキット」、データ抽出・変換・ロードのために「Sybase ETL 4.9」、データモデルの管理のために「Sybase PowerDesigner 15」がバンドルされます。シリーズ中4種類のモデルには、開発テスト環境やデータマート環境、スモールビジネス向けにIBM BladeCenterを採用したモデルも用意され、豊富なラインアップからシステムに最適なモデルを選択いただけます。

NTTデータ先端技術株式会社からのニュースリリースなのでベンダー主導ではないようですが、Sybase IQ、MicroStrategyとIBMのハードウェアの組み合わせで効率的に導入できるようです。アプライアンス的です。


−関連:アシスト社もSybaseIQ+WebFOCUSのソリューションを提供
http://japan.internet.com/webtech/20091001/6.html


Microsoft
8月中旬に「SQL Server Fast Track Data Warehouse」を(改めて)発表。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090819/335735/

Fast Trackは、SQL Server 2008をデータウエアハウスとして利用するためのアプライアンスだ(図1)。価格を抑えるため、マイクロソフトは、米ヒューレット・パッカード(HP)や米デルのPCサーバーとストレージを採用した。6月24日の出荷開始時点で、HPが3種類の、デルが2種類のモデルを用意している。

SQL Server を DWH として使用するためのベストプラクティスと検証済みハードウェア構成を組み合わせたアプライアンス的なソリューションです。


11月上旬に「SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse」を発表。
http://japan.internet.com/busnews/20091104/10.html

SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse では、データを1ペタバイト規模まで増やすことも可能だ」と、SQL Server の製品管理ディレクタ Fausto Ibarra 氏は取材に対して述べた。

旧DATAllegro の技術を適用した Project"Madison"、MPP 型データウェアハウス製品が正式名「Parallel Data Warehouse」で公開です。価格は、CPUライセンスのみで Enterprise の 2倍程度の模様。


大小さまざま、1千万円クラスから(最小構成でも)数億円クラスのものまで多種多様ですね。切磋琢磨して洗練されていくことを期待しています。